産経新聞の明日の夕刊(文化面)に文章を書かせていただいた。文学とエイジング(高齢社会)の問題についてである。
ゲラをチェックする中で、最後の最後まで悩んだのが有吉佐和子『恍惚の人』の妻・昭子の設定をどう紹介するか、である。最初は、小説中にある通り「職業婦人」という言葉を使ったのだが、まわりの方に尋ねてみたらこの言葉が聞きなれない、よくわからないという方もいた。新聞の読者を意識して、より開かれた言葉にすべきなので、また数人にお知恵をいただいたところ、現在でいう「キャリアウーマン」に近い存在でよいのではないか、という意見をいただいた。しかし厄介なのは、現在なら「キャリアウーマン」という語は「ビジネスパーソン」という言葉に変更した方がよい、という点である。・・・・昭子を現在でいう「ビジネスパーソン」に近いかどうか、と考えると、微妙にずれを感じる。おそらく、現在「キャリア・ウーマンと呼ばれてしまう」感覚が一番近いのだと思う。したがって、ゲラでは、引用符をつけて敢えて“キャリア・ウーマン”として提出した。・・・・・なかなか難しい。
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