水曜日の夕方は、東洋大学でジブリの講義を担当させていただいている。
昨日は高畑勲監督の『ホーホケキョとなりの山田くん』を扱った。高畑監督がこのアニメーション映画に着手した意義や、内容、技術上の新しい挑戦など説明をし、その上でキャッチフレーズの「適当」(肩の力を抜いて生きようという意味)について話したところ、多くの学生は、初めて観たにもかかわらず、共感してくれて、高畑監督の最新作『かぐや姫の物語』を観に行こうと思う、というコメントを寄せてくれた。
かつて日本中を震撼させた神戸児童殺傷事件についても時代背景として言及したため、授業後は、神戸の出身の学生がその事件についての記憶について教えてくれた。また、上京し一人暮らしを始めた経験なども話してくれて、こんな風に、学生たちは考えているのだな、と学ぶことが多い。
『山田くん』。学生にこういう素晴らしい作品について伝えることのできる仕事ができて、私は幸福だと思った。
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